創作をするにあたり、モチベーションを保つことを目的として。
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「どうするの、父さん」
「これは、異例のことだ。今まで我がスリンクス家の中で、あんな強大な魔力を持つ子は生まれたことがない。いや、ほんの少しの魔力を持つものでさえ、生まれるのは稀なことだ。……それが何故、ラウィスのような……」
「母さんにも魔力はなかったんでしょう?」
「そうだ。だから、生まれるはずは無いのだ……あんな恐ろしい魔力を持った子供は」
(……?)
どくん、と心臓が重く鳴った。
二人は難しいことを話している。意味が、よくわからない。
「これは、異例のことだ。今まで我がスリンクス家の中で、あんな強大な魔力を持つ子は生まれたことがない。いや、ほんの少しの魔力を持つものでさえ、生まれるのは稀なことだ。……それが何故、ラウィスのような……」
「母さんにも魔力はなかったんでしょう?」
「そうだ。だから、生まれるはずは無いのだ……あんな恐ろしい魔力を持った子供は」
(……?)
どくん、と心臓が重く鳴った。
二人は難しいことを話している。意味が、よくわからない。
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True Answers
ラウィス ストーリー
あの頃はただ信じていたんだ
いつかすべてが報われる日が来るって
いつかすべてを受け入れてくれるって
ただ 信じていたんだ
限られた場所でしか使用することを許されなかった魔法。それは屋敷の裏庭の隅、人目につかないように大木の陰に隠れるように。ひっそりと、外の誰にも気づかれないように。
それでもただひたすらに練習を重ねた。新しい魔法が使えるようになると、すぐに父や兄のところへ飛んで行き、それを報告した。
期待したような返事は、返ってきたことはないけれど。
いや、練習をさせて貰えるだけで、それで充分なのだ。――今はそう、自分に言い聞かせることにしていた。
その日も、今まで練習を積んできたものが実って、父の部屋へ走った。広い屋敷の、鮮やかに赤い絨毯が敷かれた廊下を、軽い足取りで走り抜けていく。
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